訪問看護師って実際どうなの?
やりがいって何なの?
ボクは看護師2年目から訪問看護の世界に飛び込み3年間くらい経験しました。
そこでの体験談から解説していこうと思います。
プロフィール
IT営業3年→看護師→フリーランス。
動画制作やNo codeを使用してWeb開発しています。
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確実に現場で使える!eラーニング「No codeラーニング」も発売しています。
訪問看護の現場でも使われています。
結論
①一対一で向き合うことができる
②社会的課題の解決になっている
③ワークライフバランスの充実
①一対一で向き合うことができる
病院で働いていると、次の処置のことで頭いっぱいになったり、もっと話しを聴きたいけどナースコールが鳴って泣く泣く立ち去らなければいけない・・なんてことありませんか?
訪問看護は30分や1時間など”時間”単位で看護を提供して報酬を受け取るシステムです。
なので、その中で患者さんや家族に囲まれながら(最初はとても緊張した)
一対一で向き合うことができるお仕事です。
なかなか病院で30分以上患者さんとゆっくり話す機会なんてないですよね。
価値観を大切にすることができる
「家にたい」理由も人それぞれ
病院で働いているときによく「家に帰りたい」という声を耳にしました。訪問看護ではよく「家にいれてよかった」と聞きました。
「家にいたい」理由も人それぞれなんだなと感じていました。
80代の元タクシー運転手
80代の元タクシー運転手の利用者は
「この家は俺が仕事を一生懸命頑張って建てたものすごく思い入れのある家だ。病院だと自由がきかないし、家だとやりたいことが好きなだけやれる。」
頑固な方で奥様にもずっと「家にいたい」「病院は嫌だ」と言っていたことが印象的でした。
60代の独居女性
60代の独居女性の方は
「かつて主人と暮らした思い出のある家だから」
部屋にはご主人との思い出の写真がたくさん飾ってありました。
いつもご主人との思い出話を懐かしそうに語るその姿は、とても輝いて見えました。
病院に勤めている時は気にする余裕がなかった
「この方は何を大切にして生きているだろう?」と考えて、価値観を医療チームと共有していくことは大切だと思います。
これは反省点なのですが、病院に勤めている時は忙しさを言い訳にして聞いたことはあまりありませんでした。
その人の価値観を聞いて、それを大切にすることができるのも訪問看護のやりがいだと感じます。
②社会的課題の解決になっている
①市民のニーズ
病院で最期を迎える割合は約8割
現在、病院で最期を迎える割合は約8割です。
しかし自宅で最期を迎えたいと希望している市民の割合は半数以上です。
出典:人生の最終段階における医療に関する意識調査、厚生労働省「人口動態統計」(2016年)
この数字を見たときにものすごく現状とギャップがあるとびっくりしました。
看護協会が出している訪問看護アクションプランには欧米諸国並みに在宅死の割合を増やすためには2025年までに現在の3倍(15万人程度)まで増やす必要があると記載されてあります。
市民のニーズに応えるためには訪問看護師の存在は欠かせないですね。
②社会保障費の抑制
病院から地域へ
国は在宅医療を推進していますが、背景として市民のニーズの他に、
社会保障費を抑制、病床数削減という財政面も理由にあります。
これからは住み慣れた地域で暮らしていきましょうね。という地域包括ケアシステムが提唱されています。
③訪問看護はインフラ的役割
社会に果たすインフラ的役割
いま電気とか水道とか止められたらものすごく困りますよね?
訪問看護はそれと同じくらい重要なインフラ的役割を果たしていると思います。
ものすごくクレームを受けたり、「もうこないでください」とお叱りを受けたことも正直たくさんありました・・!(笑)
でも、「来てくれて本当にありがとう」「夜で救急車呼ぼうと思ってたけどきてくれたおかげで安心できた。本当にありがとうございます。」と何度も言われました。
こんなに人と社会の役に立ってると感じたことはありませんでした。
③ワークライフバランスの充実
訪問看護師とお話した中で転職理由として多かったのが、
「夜勤がないから」「土日休みだから」など
ワークライフバランスの充実も挙げる人が多かったです。
確かにステーションによっては訪問看護は土日休み、オンコール当番なしのところもあります。
「訪問看護は忙しくなさそうだから転職した」という理由で入職した方をみてきました。たしかに病院ほど処置に追われることがないと思います。
ただ注意点としてステーションによっては看護師に対して利用者が少なかったりして1日中忙しかったり、オンコール連日当番もあったりするので注意が必要です。
必ず就職するときには事前の見学をおすすめします!