Uncategorized

訪問看護と社会課題。なぜ在宅医療や訪問看護が求められているのか?

なぜ私たち訪問看護は求められているのでしょうか?
そうですね。それは日本の社会的課題に直結していきます。一緒に学習していきましょう!

なぜ、在宅医療や訪問看護が求められているのか?

日本の社会的課題をあげる中でよく聞くワードに「少子高齢化」「看取り難民問題」があると思います。
この社会的課題と、なぜ在宅医療、訪問看護が求められているのかは密接に関係しています。大きく理由を分けると以下の3つです。

・国民のニーズであるから
・人口構造が変化しているから
・ベッド数が足りていないから

国民のニーズであるから

そういえば、なぜ訪問看護師を目指したんですか?
病院で看護師をしているときに「最期は自宅がいい!」という方をたくさんみてきたからです!

そうなんですね!素敵ですね。
病気や障害を持っていても「自宅で暮らしたい」「最期は自宅がいい」と希望する方はいます。
2017年度の厚生労働省の調査(※注1)によると、約8割が人生の最期を迎えたい場所として自宅を望むという結果が出ています。
しかし現実には2020年の死亡者のうち在宅死できた人の割合は15.7%で大きなギャップがあることがわかります。

注1:平成29年度「人生の最終段階における医療に関する 意識調査」

すごく大きなギャップですね。なぜ自宅で最期まで・・が叶わないのでしょうか?

「終末期医療に関する調査」では約60%以上の国民が、最期まで自宅での療養は困難と考えているようです。
介護してくれる家族に負担がかかる、だったり、症状が急変したときの対応が不安だったりですね。

周りに迷惑をかけたくないから施設にいく!という方もいらっしゃいました。

そんな状況で訪問看護師が自宅にきてくれることで利用する方にとっての安心感や急変時の相談対応など非常に心強いことがわかります。

国民のニーズの「最期まで自宅で暮らしたい」を叶えるためにも、地域における医療機関や介護事業者が連携して包括的なケアを一体的に提供する必要がありそうです。
地域包括ケアシステムを構築に向けて、国や厚生労働省は積極的に訪問看護の推進を進めています。

人口構造が変化しているから

日本は世界一の超少子高齢化社会です。
内閣府から2022年の65歳以上の総人口に占める割合(高齢化率)は28.9%と発表されています。

シンプルに医療、介護が必要になる方が大幅に増加するということですね。
このあたりは、以下の記事でも解説していますのでご確認ください。

【深刻】いまさら聞けない2025年問題とは? 2025年問題とは 日本は2025年に向けてさまざまな課題が山積みです。 あとたった3年で人類史上誰も経験し...

2019年には65歳以上の世帯は、単独世帯と夫婦世帯が全世帯の6割を占めています。
このことから、老老介護や一人暮らしの高齢者のための医療、介護ニーズが高まると予想されます。

ベッド数が足りていないから

厚生労働省が出した推計で、今後死亡者数が急増し、2030年には、年間で約160万人が亡くなる多死社会になります。そのため約47万人が、いわば「看取り難民」になる可能性があることです。現在は死亡場所の約7割が病院ですが、そのベッドが圧倒的に足りなくなると言われています。

そのためにも訪問看護師の役割は重要です。
しかし、訪問看護師の数を足りておらず約4万人から2025年には約15万人が必要になると考えられています。

利用者数は増加傾向

実際に訪問看護の利用者は増加しているのでしょうか?

2倍近くまで増加


2002年から2016年まで利用者は2倍近くまで増加しています。
2016年度は1カ月あたり42万人の利用者がいて、特に近年の増加が著しいです。
今後も増加することが予想されます。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です